岩手県の農家です。トマトと米、様々な野菜を作っています。
by FUMI @ IHATOV


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京都・東寺にて発心。夜行列車はさらに西へ。

2005年1月2日


品川から西へ向かう夜行列車。 やはり寝れなかった・・・。 大垣駅AM5:55到着。
乗客のほとんどが6:00発の列車で京都方面へ向かう。

私は、ゆっくりとトイレで洗顔。 あわてないあわてない。
今日は、日中ゆっくりと京都観光の予定。 何故なら京都駅を23:27に発車するムーンライト高知で四国へ上陸するからだ。

後発の京都行き列車へ乗り込む。 窓がとてもデカイ。 お陰で少し寒い気がしたが、景色を満喫。 車窓からは雪化粧した山の稜線が流れてゆく。
8:30京都駅到着。 観光案内所で、観光マップ等の情報を仕入れ、事前に調べておいたレンタサイクル 京都サイクリングツアープロジェクト(KCTP) へと向かう。 京都駅を出てすぐのところにあるため、営業開始の9時前に着いてしまう。 他にもカップル等がすでに自転車を借りに来ていた。 スタンダードタイプの自転車を申し込み、荷物を預け、いざ京都!(レンタル一日千円也)

まず向かったのは「壬生寺」
2004年大河ドラマ新撰組を欠かさず見ていたし、夜行列車の中では浅田次郎「壬生義士伝」を読んできていた。 これは、なんといっても南部藩(岩手)出身の吉村貫一郎を主役にした話で、中井貴一主演の同名映画も有名。 原作・映画どちらも素直に泣けてしまう。
この界隈を、維新志士達が駆け抜けたのか・・・ と、少しだけ時の流れに想いを馳せる。
現実へと引き戻されたのは、やはりどこもかしこも見学が料金制になっていたことだ。
貧乏旅人には、ちと辛い問題。 壬生寺にある、新選組隊士の合祀墓「壬生塚」や、壬生寺から程近い新撰組の屯所「八木邸」を見るためには拝観料がいるらしい。しかもゼロが3つ・・・。
旅はまだ始まったばかり、グっと我慢してペダルを踏み「二条城」へ。 
壬生界隈で"滅入った気分"のまま、案外すぐ着いてしまい、迷ったあげくに素通り。どこをどう走ったかよく解らないが東を目指し、「平安神宮」にて初詣を済ませる。 ものすごい人出だ。
せっかくなので「南禅寺」へ寄ろうと思い、標識に従って進んでいくが、(ついでに寄ってくか)という雰囲気の車が多く、混雑が予想され、またまた気が滅入り、寄らずに引き返す。
田舎モノは"混雑"に弱いのだ。 だいいち、お寺へは静かな安らぎを求めて行くのに、わざわざ混み合うときに行くのは、なんだかもったいない気がしてしまう。 "赤煉瓦のアーチを思わせる水道橋"が見れなかったのは、少し心残りだったが・・・。

さてさて、気分を変えて買い物カイモノ!
歩き遍路に望むにあたり、何点か岩手で揃えられなかった道具を買い足すため、事前に場所を調べておいたモンベル京都店へ向かう。 店へ近づいて気付いたが、実は新京極通りにあり、散々な目にあった。 この日は初売りだったらしく、人ひとヒト。 知らない土地で自転車を置いてくるわけにもいかず、前へ進むのも一苦労だった。 しかし、その甲斐あり、欲しかった物を揃えることができて、準備万端遍路態勢が整う。

ようやく気分も落ち着き、チャリンチャリンとペダルをこぎながら裏道を進み、「東寺」へ向かう。 裏道を行くには、やはりチャリンコが最適だ。 あちこちから京都らしさ、風情が溢れている。
東寺も混んでいたが、ここだけは素通りするわけにいかない。 なんといっても今回"発心のお寺"と決めて来たのだ。
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ここで、東寺について少し説明しておこう。
正しくは教王護国寺という。 日本一の高さを誇る国宝「五重塔」でおなじみの東寺は弘法大師ゆかりの寺で、真言密教の根本道場として栄えた。 中世以降の東寺は弘法大師に対する信仰の高まりとともに「お大師様の寺」として庶民の信仰を集める。 その東寺では、毎月21日に全国屈指の規模の「弘法市」が開かれる。 古伊万里や掛け軸など様々な骨董品が境内に並び、この時だけは昔ながらの風景になる。

遍路について調べていたときに、空海は "悟りの場の高野山と社会的に活動する場の東寺ふたつの位置付けの本拠地をもった" ということと、東寺から遍路を始める人もいるということを知った。 それで、どうせ京都を通過する事になるのだから東寺へも立ち寄ろうと決めていたのだ。
大師堂を詣でてから、食堂(じきどう)の納経所で納経帳とご朱印を頂く。 書いてくださった担当の方(住職では無いと思うのだが)が、遍路にまつわるいろいろな話を聞かせてくれた。 アドバイス等も受けつつ決意を新たにする。

東寺をでて、昼食兼時間つぶしの為の喫茶店を探す。 駅周辺はとにかく沢山の人で目が回ってしまい、結局モスバーガー大宮七条店へ入る。 日記を書き綴っていたりしたが、店内が混みあってくるとタバコの煙が辛くなってきたので退却。 まだまだ時間があるので、チャリンチャリンいいながら遠回りをして京都駅へ向かう。 他にすることもないので、又々18切符リーフレットの裏に駅スタンプを押しまくる。

17:30頃自転車を返却して預けていた荷物を受け取る。 帰り際にお店(KCTP)のおじさんに声を掛けられる。 岩手から来ているんです、と告げると、おじさんの友達が二戸(岩手県北)にいるということで、思わず話が弾む。 世の中は狭いもんだ。

駅前をぶらつくと、安いカフェを発見! メロンパンとコーヒーに300円程支払い、自宅から用意してきた年賀状の宛名書きをする。 今回は年賀状を旅先である四国・徳島から送ろうという魂胆だ。 徳島の"駅スタンプ"と"消印"を楽しんでもらおう。

ムーンライト高知までにはだいぶ時間がある。
ふと、奈良の駅スタンプをリーフレットに押したくなった。 奈良線のホームへ行って見ると、快速列車はすでに満席。 後発の各駅停車はロングシートで味気無い・・・。 それならば!と、湖西線に切り替え、比叡山坂本駅に的を絞る。 駅に着くと早速駅員さんに駅スタンプを借りてリーフレットにペタンペタン。 京都へ戻る列車が、時刻表記載の時間より何故か遅れていたため、とんぼ返りすることが出来た。
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まだ有り余る待ち時間を潰すため、京都駅大階段に座り、「駅そのものが巨大オブジェ」の様を眺めたり、日記を綴ったりして過ごす。 京都観光については、事前にある程度の計画をすることが必要なんだと、あらためて実感した。 京都は見所満載で、1日や2日ではとても足りないのだけども、ゆえにルートを決めておかないと疲れてしまう。 次回京都へ訪れるときには、ある程度準備してこよう。

早々に改札を通り、すぐ近くにあったベンチに腰を下ろす。 そして読みかけの壬生義士伝を開く。 そんな時、老齢の男女二人組み(男性は外国人)に、「寝台列車"銀河"は0番線でいいんですか?」と聞かれ、あたりを見回す。 ホームにはそのように表示されていたので、「だいじょぶだと思いますよ」と答える。 すると二人は隣のベンチへ座り、何か語り合っている。 別れを惜しんでいる様子だ。 二人の年齢を考え、何か複雑な事情、二人の歴史についていろいろと想像してしまう。 石川啄木ではないけれど、"駅"には様々なドラマが溢れていて、そんな空気がとても好きだ。

そうこうしているうちに時間が過ぎ、私も寝台快速列車ムーンライト山陽・高知・松山へ乗り込む。 昨年の年末年始の休暇に、やはりこの列車で松山へ行ったんだっけ・・・。 ついつい思いを馳せる。 一年が過ぎるのは本当にあっという間だ。
列車は23:27に京都駅を、ゆっくりと滑るように発車。
新大阪を過ぎてもそれほど席は埋まらずに、ゆったりとした気分で四国へ向かう・・・と思いきや、すぐ後ろの席のオッサンが、缶チューハイをグビグビ飲み続け、ゲップまでうるさい。
しかし私も疲れがでたのか、気付かぬうちに深い眠りに入っていた。




<用語補足>

■納経帳

 各札所の”納経”の証として、黒書・朱印をいただく。納経軸や判衣も同様。 各札所で礼拝、納経の後、納経所にて黒書・朱印をいただく。 もともとは社寺へ写経を納めたことを証明する「納経請取状」が由来となったと考えられてる。社寺を巡って得られたこの請取状は、行者の徳を表すものとなり、その人にとっての箔となった。


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by 新米百姓 by ihatov-farmer | 2005-01-02 16:57 |  …05遍路道中記  TOP▲
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